【3月15日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部のハンブルガーSV(Hamburger SV)に所属する酒井高徳(Gotoku Sakai)は、風邪による体調不良にもかかわらず、13日の試合で先発入りを辞退しなかったことについて、同僚のデニス・ディークマイヤー(Dennis Diekmeier)に謝罪した。

 酒井は、チームが0-1でバイヤー・レバークーゼン(Bayer Leverkusen)に敗れた一戦で、右サイドバックの先発に選ばれたが、体調不良により、ハーフタイムにディークマイヤーと交代せざるを得なかった。

 倦怠(けんたい)感があったと明かした酒井は、3人目の子どもが生まれたばかりのディークマイヤーが90分間プレーするために、試合前に先発メンバーから外れるべきだったとして、独誌キッカー(Kicker)に対し、「正直なところ、デニスには本当に悪いことをした」とコメントした。

「彼は状態が良く先発でプレーできたはず。逆に僕は体がだるくて交代するしかなかった。自分が情けなかったし、あとで彼には謝った」

 日本代表として25試合に出場している酒井は、前週に行われた3位ヘルタ・ベルリン(Hertha Berlin)との試合で、力強いパフォーマンスを披露してチームの本拠地での勝利に貢献し、ハンブルガー戦で先発の座を射止めた。

 25歳の酒井は、9日から10日にかけて風邪の症状に見舞われていたものの、ブルーノ・ラッバディア(Bruno Labbadia)監督に体調不良を申し出たのは、レバークーゼン戦のハーフタイムに入ってからだった。

「その後、監督は僕を下げた。当然のことだ」

 一方、ラッバディア監督は酒井の謝罪に対して、「ああ、これぞ日本人の礼儀正しさだ。素晴らしい」と言わずにはいられなかった。(c)AFP