【2月2日 AFP】旅行先として人気のあるタイ南部のサムイ島(Koh Samui)で、英国人観光客がゾウに踏まれて死亡した。

 2日の警察発表によれば、英国人男性ギャレス・クロウ(Gareth Crowe)さん(36)と娘と一緒に1日午後、ゾウの背中に乗っていったところ、ゾウが突然2人を振り落したという。

 サムイ島の警察署長は、ゾウは暑さにいら立っており、調教師にも慣れていなかったのではないかとの見方を示した。クロウさんは片脚が義足で、ゾウが襲い掛かってきたときに逃げることができなかった。クロウさんの娘とミャンマー人の調教師は負傷したが、命に別条はないという。「ゴルフ」という名前のこのゾウは鎮静剤を打たれ、押さえられたという。

 タイでは、野生のゾウ約2500頭の他に約4000頭のゾウが飼育されているとみられており、その多くは観光産業に従事させられている。今回の事件は、行楽客を相手にする動物が人を襲って死なせる新たな事例となった。(c)AFP