【1月27日 AFP】テニスの国際統括団体とプロツアーは27日、競技において八百長が横行しているという報道を受け、不正防止策についての独立審査を行うと発表した。

 男子プロテニス協会(ATP)、女子テニス協会(WTA)、国際テニス連盟(ITF)、そして四大大会(グランドスラム)の主催者は共同声明の中で、独立審査の目的は、競技における高潔さを守るためだとすると、各国の政府には八百長を犯罪とみなすよう呼びかけた。

「過去8年間、テニスを含むメジャースポーツを取り巻く環境は、劇的に変化してきました。メディアが問題提起したことを受け、われわれは、競技における不正をどのように防止していくか、審査する適切な時期が来たと感じています」

 声明は、「問題の深刻さも踏まえ、各国政府にお願いしたいのは、八百長を犯罪とみなすことです」と続いている。

 審査は、英ロンドン(London)を拠点とする勅選弁護士のアダム・ルイス(Adam Lewis)氏を中心に行われ、不正防止機関「テニス・インテグリティ・ユニット(TIU)」の構造を見直し、どのように透明性を高め、その役割を充実させるかについて検討するという。

 英国放送協会(BBC)と米ニュースサイトのバズフィード(BuzzFeed)は先日、リークされた報告書を基に、世界トップ50の一部選手が繰り返し八百長に関与したにもかかわらず、看過されていたと報じたばかりだった。

 八百長スキャンダルは、シーズン最初のグランドスラムである全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2016)にも波及し、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を含む数選手が、過去に八百長を持ちかけられたことがあると告白している。(c)AFP