【1月14日 AFP】アフガニスタン東部ナンガハル(Nangarhar)州のジャララバード(Jalalabad)で13日、銃や爆弾で武装した集団がパキスタン領事館を襲撃し、当局によると治安部隊7人が死亡した。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。ISがパキスタン政府に攻撃を仕掛けたのは初めて。

 当局によると、襲撃は領事館付近で4時間にわたり続き、実行犯3人全員が殺害され収束した。一方のISはツイッター(Twitter)を通じて出したアラビア語の声明で、戦闘員のうち2人が爆弾を巻き付けたベルトを爆発させて自爆、1人は無傷で立ち去ったと主張している。

  ISはさらに「襲撃によって領事館の建物は破壊され、職員数十人のほか、背教者のパキスタン情報当局の職員多数が死亡した」と主張しているが、パキスタン当局は領事館職員の無事を確認したと発表しており、ISの声明は死者数を誇張しているとみられる。

 パキスタンの安全保障専門家ムハンマド・アミル・ラナ(Muhammad Amir Rana)氏はAFPの取材に対し、「ISが犯行を認めたパキスタン政府に対する襲撃としては初めてだ」と述べた。

 事件は、アフガン政府と旧支配勢力タリバン(Taliban)の和平交渉再開に向けた国際的取り組みが再び動き出す中で起きた。ISはここ数か月、ナンガハル州で勢力を急拡大しており、国内での支配権をめぐってタリバンと激しく争っている。(c)AFP/Inamullah Samoon