【1月12日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督は11日、今シーズンの精彩を欠いたチームのパフォーマンスに、うんざりしたり怒りを感じたりすることもあると明かした。

 ユナイテッドは2日に行われたリーグ戦のスウォンジー・シティ(Swansea City)戦で9試合ぶりの白星を挙げると、10日のFAカップ(FA Cup 2015-16)3回戦でフットボールリーグ1(3部)のシェフィールド・ユナイテッド(Sheffield United)から辛勝を収めた。

 しかし、チームの退屈でさえないパフォーマンスもあり、この結果だけでは指揮官にのしかかる重圧を緩めるのに十分ではない。

 元ユナイテッドのポール・スコールズ(Paul Scholes)氏は、シーズン序盤にチームのプレースタイルはつまらないものだとし、FAカップの試合後にはファン・ハール監督や選手でさえもうんざりしているようにみえると語った。

 12日のリーグ戦で下位に苦しむニューカッスル(Newcastle United)を相手に勝利できなければ、ファン・ハール監督は新たな批判にさらされることになる。

 この試合を控えて行われた会見でファン・ハール監督は、今シーズンのオールド・トラフォード(Old Trafford)でのプレーは退屈なものだと、ついに認めた。

「楽しんだ試合はある。そして、相手のディフェンスを崩せず、かなりうんざりして怒りを感じた試合もある。だが、それがサッカーだ」

 そう認めながらもオランダ人指揮官は、攻撃よりも相手を苦しめることに重きを置いているのではないかという意見を非難した。

 ファン・ハール監督は記者団に対し、「知っているか、私は(攻撃よりも守備を)気にかけてはいないんだ」ときつく言い返した。

「現段階でわれわれが創造性を欠いているのは知っての通り。だが、選手たちは(過去に良質なプレーを)やっていたんだから、彼らにはできるさ」

 一方で、伝説の指揮官アレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)元監督のように、タッチライン際でより情熱的に振る舞う必要があるのではないかと問われたファン・ハール監督は、自分のスタイルを押し通すと譲らなかった。

 タッチライン際で選手たちに声をかけることがほとんどない指揮官は「知っての通り、私はサー・アレックスではない」と応じた。

「人それぞれで、私はタッチラインから叫ぶことに頼らない。準備段階でのコミュニケーションを信じている。プレーをしなくてはならない選手たちを信じている」

「それに周りの声もあって難しいだろう。多くの監督がやっているが、本当に影響があるのか疑問だ」

(c)AFP