【9月30日 AFP】イスラエルで発見された、非常に珍しいビザンツ(Byzantine)帝国時代の床モザイク画が10月1日、修復を完了し一般公開される。モザイク画にはエジプトの都市の街路や建物が描かれており、「市内地図」さながらだ。

 イスラエル考古学庁(Israel Antiquities AuthorityIAA)の29日の発表によると、縦横約3.5メートルのこのモザイク画は、今はもう存在しない教会の床だったという。「モザイクの床に建物群が描かれることは、イスラエルでは珍しい事象だ」とIAAは説明している。

「古代の地図のように、列柱のある大通りに沿って建物が配置されている。建物の一つの横に残されているギリシャ語の碑文は、描かれている場所がエジプトの入植地コルタソ(Chortaso)であることを示している」という。IAAによると、キリスト教の教えではヘブライ人(ユダヤ人)の預言者ハバクク(Habakkuk)がコルタソに埋葬されたとされており、この1500年前のモザイク画はその教会の由来を表現したものかもしれない。

 このモザイク画は2年前、イスラエル南部の都市キルヤト・ガト(Kiryat Gat)の工業地区で発見された。IAAによると「モザイク画は、17色のテッセラ(モザイク用タイル)を駆使して制作されて」おり「材料への投資とその品質は、イスラエルでこれまで発見された中で最高を誇る」という。(c)AFP