【9月28日 AFP】2015年UCIロード世界選手権大会(2015 UCI Road World Championships)は27日、エリート男子ロードレースが行われ、スロバキアのペーター・サガン(Peter Sagan)が最後の上りを制して優勝を飾った。

 261.4キロのコースを6時間14分37秒で走りきったサガンから遅れること3秒、集団スプリントを制したマイケル・マシューズ(Michael Matthews、オーストラリア)が2位、ラムナス・ナヴァルダスカス(Ramunas Navardauskas、リトアニア)が3位でゴールした。

「最高の勝利だ」としたサガンは、「本当にうれしい。信じられない」と喜びを爆発させた。

 予報されていた降雨もほとんどなく涼しい一日となった27日、サガンは終盤まで様子を見ていたが、ここぞという場面で決定的なアタックを仕掛けた。

 これについてサガンは、「僕は1回のアタックにかけた。でも、それが正しかったと思う」と振り返っている。

 サガンは終盤に設定された石畳の上りでフレフ・ヴァンアフェルマート(Greg Van Avermaet、ベルギー)を抜き去ると、ほとんど独走で最後の2キロを走りきることになる。

「一人でも行こうと決断したとき、あれは最高の瞬間だった。石畳の後に独走態勢になったのが重要だった」

 メーン集団が近づく中で最後の上りを迎えたサガンは、ゴール目前に迫りながらも苦戦したことを認めている。

「最後の上りではゴールが遠く見えた。最後の800メートルは本当に厳しかった。本当に遠かったけど、自分の走りを信じた。アタックは最大の防御だよ」

 サガンは最後の直線で集団を振り切ると、喜びのあまりヘルメットを投げ捨てた。

 ツール・ド・フランス(2015 Tour de France)では5回も2着に終わるなど、ことごとく優勝に見放されたシーズンを振り返り、サガンは世界選手権での優勝を受けても、「2位だったレースすべてで優勝していたら、僕に給料を払えるようなチームはなくなってしまうだろう」と冷静だった。

 それでも最後は、「まだ1着でゴールしたことが信じられない」と喜びを表現している。(c)AFP/Jim SLATER