【9月19日 AFP】シリアの首都ダマスカス(Damascus)で悲惨な内戦を体験してきた難民の家族が、ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王に招かれ、バチカンのアパートで安全で快適な暮らしを送っている。

 フランシスコ法王は、シリアにおける内戦が原因の一つとなっている移民危機に欧州はどのように対応すべきか、同教会が手本を示すべきだと唱え、この4人家族はその恩恵を受けた初めての移民となった。

 夫婦と子ども2人のこの家族はメルキト・ギリシャ典礼カトリック教会の信者で、6日にイタリアに到着したが、イタリア当局に難民申請をしており、その結果が出るまでは詳細はほとんど明かされない。

 18日になって、この家族が、フランシスコ法王がバチカンで受け入れ先を見つけると約束していた2家族のうちの一つであることが確認された。法王は、欧州にある12万の教区に対し、各教区が少なくとも難民1家族を受け入れるよう呼び掛けていた。

 家族が身を寄せているアパートは、サンピエトロ大聖堂(St Peter's Basilica)の近くにあり、フランシスコ法王の宿泊施設やイタリア・ローマ(Rome)の歴史地区からも歩いてすぐの場所にあるという。(c)AFP