【11月1日 AFP】ラグビーW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)は31日、決勝が行われ、ニュージーランド代表は34-17でオーストラリア代表を下し、史上初の大会連覇を達成した。

 ニュージーランドのダン・カーター(Dan Carter)は19得点を挙げ、ラグビー界の王として代表最後の試合を終えた。オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)はワラビーズ(Wallabies、オーストラリア代表の愛称)の逆襲を抑え込み、通算最多3度目のW杯制覇を遂げている。

 後半、オーストラリアはニュージーランドに4点差までに詰め寄ったが、カーターがドロップゴールと50メートルのペナルティーを蹴り込み勝負を決した。

 ニュージーランドは3つのトライ、2つのコンバージョン、カーターの4本のペナルティーなどで見事な勝利を飾ったが、ベン・スミス(Ben Smith)がW杯決勝で史上初めてシンビン(一時的退出)となった。

 トゥイッケナム・スタジアム(Twickenham Stadium)に詰め掛けた8万125人の観客の前で、ニュージーランドの主将リッチー・マッコウ(Richie McCaw)は、4年前に続き再び優勝トロフィーのウェブ・エリス・カップ(Webb Ellis Cup)を掲げた。

 マッコウは試合後、「全くもって良いラグビーができた。後半に流れを渡したが、落ち着きを失わなかった。力強くインゴールに向かうというこの4年間のこのチームの特徴が出た」とコメントした。

 カーターは自身通算112試合目となった最後のテストマッチで、自身の持つ世界記録の得点数を1598点に伸ばした。

 カーターは「どのチームも成し遂げたことのないことを目指した。こんな偉大なチームの一員であることは特別な気分だ」と語った。

 4度目のW杯出場となったカーターだが、2011年大会(Rugby World Cup 2011)の決勝を負傷で欠場していたため、自身にとっては初めての決勝戦となった。

「4年前のことを考えると、自分が置かれている立場を本当にありがたく思う。チームのことを本当に誇りに思う。W杯連覇の夢がかなった」

 史上最強との声も上がっているチームを指揮したニュージーランドのスティーブ・ハンセン(Steve Hansen)ヘッドコーチ(HC)は、「これ以上の筋書きはない」とコメントしている。(c)AFP