【9月7日 AFP】マレーシアのスポーツ相が6日、サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)のアジア2次予選で0-10の記録的大敗を喫した同国代表チームについて言及し、このままでは資格はく奪もあり得るとして、協会に抜本的な改革を要求している。

 3日の試合でアラブ首長国連邦(UAE)に屈辱的な大敗を喫したことを受けて、カイリー・ジャマルディン(Khairy Jamaluddin)青年・スポーツ相は、マレーシアサッカー協会(FAM)に対して「大なた」を振るう覚悟もあると発言した。

 カイリー大臣は、地元紙ニュー・ストレーツ・タイムズ(New Straits Times)に対し、「以前と同じ言い訳を繰り返す」のであれば、厳しい措置を講じることも辞さないと警告した。

 敵地アブダビ(Abu Dhabi)での一戦は、マレーシア史上最悪の大敗に終わり、2日後にはダラー・サラー(Dollah Salleh)監督が辞任を表明する事態にまで陥った。

 カイリー大臣は、「これだけ長い間、結果を残すことができず、揚げ句の果てにはこのような屈辱的大敗を喫したというのに、それでも職にとどまる資格があると思っているのか」とコメントし、FAMの職員に対して自分の胸に問いかける必要があると述べた。

 そしてカイリー大臣は、インドネシアで起きたのと同じようなことが、マレーシアでも起こり得るとしている。

 インドネシアでは今年5月、スポーツ省と対立した同国サッカー協会(PSSI)が国内リーグを中止にすると、これを問題視した国際サッカー連盟(FIFA)が、協会の資格を停止している。

 カイリー大臣は、「私にはFAMの資格をはく奪することができる。インドネシアが自国の協会にしたのと同じようにね」と警告したが、同時にそうした措置は「最終手段」だとも語っている。

 カイリー大臣が危機感を募らせている背景には、マレーシアが予選で苦戦していることにある。

 マレーシアは本拠地で迎えた予選開幕戦で、格下の東ティモールに1-1で引き分けると、続く6月のパレスチナ戦では0-6で大敗した。2次予選のグループAで3試合未勝利、得失点差マイナス16の最下位に沈み、東ティモールにさえ後塵を拝している。

 サラー監督が5日に辞任したことを受けて、FAMは元U-23マレーシア代表指揮官のキム・スウィー・オン(Ong Kim Swee)氏を暫定監督に指名した上で、外国人監督を招へいする可能性を示唆している。

 マレーシアは8日の試合で、アジアの強豪サウジアラビアと対戦する。 (c)AFP