【7月26日 AFP】今年3月からイエメンの反政府武装勢力に対する空爆を続けてきたサウジアラビア主導の連合軍は25日、人道支援活動のためとして5日間の停戦を一方的に宣言した。

 国営サウジ通信(Saudi Press AgencySPA)を通じて発表された声明によると、停戦は27日午前0時(日本時間同6時)に発効する。ただし停戦期間中でも、対立するイスラム教シーア派(Shiite)系武装組織「フーシ派(Huthis)」に「軍事的な活動や行動」がみられれば連合軍側は対応する権利を留保するとしている。

 停戦は他の閣僚らとともにサウジアラビアの首都リヤド(Riyadh)に逃れているイエメンのアブドラボ・マンスール・ハディ(Abd-Rabbo Mansour Hadi)暫定大統領の要請によるものだという。ハディ暫定大統領派は4か月に及ぶ戦闘の末、今月になって南部の主要都市アデン(Aden)の大部分を奪還した。

 暫定大統領派とフーシ派の間にはこれまでに2度の停戦があったが、いずれも戦闘終結にはつながらなかった。

 5月には人道目的で5日間の停戦が行われたが、フーシ派側に多数の停戦違反があったとして連合軍は停戦の終了直後に空爆を再開した。国連(UN)が7月10日深夜から実施するよう呼びかけた6日間の停戦は、双方が戦闘や空爆を続けたため実現しなかった。(c)AFP/Fawaz al-Haidari