【7月2日 AFP】オランダサッカー協会(KNVB)は1日、欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)予選での成績不振を理由に同国の代表監督を辞任したフース・ヒディンク(Guus Hiddink)氏の後任として、ダニー・ブリント(Danny Blind)氏の就任を発表した。

 KFVBは声明で、「ダニー・ブリントは、8月1日からオランダ代表の新指揮官に就任する」と発表している。

 オランダ中心部に本部を置くKFVBによると、現役時代にオランダ代表として活躍した実績を持つ53歳のブリント氏については、2015-16シーズン終了時の成績により、2018年8月まで契約を結ぶ可能性があるとされている。

 KNVBでディレクターを務めるベルト・ファン・オーストフェーン(Bert van Oostveen)氏は、「ヒディンク氏の辞任後、すぐに母国出身の後任を見つけられたことを喜んでいる」とコメントした。

 ヒディンク前監督は、「オレンジ軍団」が来年フランスで開催される欧州選手権の予選で不本意な成績に沈んでいる責任を取り、先月30日に辞任した。

 2014年のW杯ブラジル大会(2014 World Cup)では、ルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)元監督の下で3位に入ったオランダだったが、現在グループAで勝ち点10にとどまっており、予想外の首位に立ったアイスランドに勝ち点5差、2位チェコに同3差の3位となっている。

 ブリント氏は現在、オランダ代表チームのアシスタントコーチを務めており、同国代表でイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に所属するデリー・ブリント(Daley Blind)の父親でもある。

 ブリント氏は声明で、「スタッフや選手たちと仕事に励み、来年の欧州選手権本戦に出場してみせる」と意気込みを語った。

「私は過去を振り返ることも、来年の欧州選手権後を見据えることもしない。目の前の目標は、欧州選手権の予選突破だけだ」

 KNVBによれば、ブリント氏は9月3日のアイスランド戦と同6日のトルコ戦の前に記者会見を開き、これからの計画について詳細を発表する予定となっている。

 2016年の欧州選手権本戦に自動的に出場できるのは、全9グループの上位2チームに加え、グループ3位で成績最上位の1チームとなっており、残りの8チームはプレーオフに回る。

 68歳のヒディンク前監督は、昨年の夏に2度目の代表指揮官に就任して以降、10試合で4勝5敗1分けとなっていた。

 現役時代のブリント氏は、1994-95シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)を含めて欧州3大タイトルを獲得しており、来年の欧州選手権終了後にヒディンク氏の後継者としてチームを引き継ぐとみられていたが、国内メディアからは経験不足を指摘されてきた。

 ブリント氏はまた、現役時代を過ごしたアヤックス(Ajax)で、2005-06シーズンの1年間だけ指揮官を務めた経歴があり、同チームではテクニカル・ディレクターとアシスタントコーチのほか、ユースチームを率いた経験がある。(c)AFP