【7月2日 AFP】テニスのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)は1日、大会史上最高気温に達してボールボーイが倒れるなど、観客は暑さ対策に迫られた。

 この日のロンドン(London)南西部は、汗ばむほどの高温に達し、ウィンブルドンの観客は日焼け止めを塗り、噴水付近では人列をなして暑さをしのいでいた。

 英気象庁(Met Office)によると、オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet ClubAELTC)の最寄り駅があるキュー王立植物園(Royal Botanic GardensKew)では、気温が史上最高の35.7度まで達したという。

 これまでの最高気温は、約40年前の1976年に記録された34.6度だった。

 この暑さにより、ウィンブルドンの17番コートではボールボーイが気絶し、担架で運ばれた。

 検査を受けるために病院へ搬送された少年は、治療を受けて「気分は良くなった」とされ、大会主催者も、「彼の早期回復を願っている」とコメントを出した。

 応急措置を担当した会社によると、170人が治療を受けて5人が病院へ搬送されたが、その大多数は猛暑が原因だったとしている。

 観客席では、傘や新聞で日差しをよける人たちがいたほか、頭からタオルをかぶる姿や扇を使用する様子もみられた。また、アイスクリームの売店には長蛇の列ができ、ボトルの水を入れ直す人もいた。

 こうしたなかで、大会に出場している元世界ランク1位のカロリーネ・ボズニアツキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)が、すっかり日焼けしながらグランドコートに並んでいた観客にアイスコーヒーを手渡す場面もみられた。