【6月29日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」は、一方的に「カリフ制国家」の樹立を宣言してからの1年間に、シリアで多数の民間人を含む3000人以上を「処刑」したと、英国に拠点を置く非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が28日明らかにした。

 シリア人権監視団によると、2014年6月29日から今月28日までにシリアでISに処刑された人は3027人に上った。このうち民間人は子ども74人を含む1787人だった。

 民間人犠牲者のほぼ半数はイスラム教スンニ派(Sunni)のシャイタト(Shaitat)族の人々だった。シャイタトの人々は昨年、シリア東部デリゾール(Deir Ezzor)県でISとの戦闘に臨み930人が殺害された。

 またトルコ国境に近いシリアの要衝の町アインアルアラブ(Ain al-Arab、クルド名:コバニ、Kobane)では、28日までの1週間で少なくとも223人がISに処刑されたという。(c)AFP