【6月28日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)開幕を控えるオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet ClubAELTC)で、世界のトップ選手たちが練習を行う中、警察が会場の上空を飛行していた無人機(ドローン)を回収したという。

 27日朝、男が近くのゴルフコースからAELTCに向けてドローンを飛ばしていたという情報をもとに、警察が引き続き調査を行っている。

 同地区の担当捜査官は、「構造物の50メートル以内でドローンを飛ばすのは違法。ドローンを飛行させる場合は、事前に近隣の地形や構造物、敷地について確認しておくべきだ」としており、「ドローンを使った楽しみを妨害するつもりはないが、規則は守ってほしい。警察は、違反を犯した者に積極的な対応を行っていくつもりだ」と述べている。

 29日の本戦開幕を控え、AELTCでは27日にラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)、セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)、マリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)らが練習を行っていた。

 最近ではスポーツの大会におけるドローンの飛行が問題視されており、昨年10月に行われたサッカー欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)予選のセルビア対アルバニアの試合では、ドローンによって政治的メッセージの書かれた旗が飛ばされた。

 この結果、選手が旗を引きずり下ろしたことをきっかけに乱闘が発生。最後はセルビアのサポーターがアルバニアの選手に暴行を加え、試合は没収となった。

 また昨年には、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)対トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)の試合中にドローンを飛ばしたとして、容疑者が逮捕されている。(c)AFP