【6月25日 AFP】コパ・アメリカ(2015 Copa America)は24日、準々決勝が行われ、チリが1-0でウルグアイを下し、準決勝に進出した。

 9人になったウルグアイに勝利した開催国チリは、夢の初優勝に向けて前進した。

 エスタディオ・ナシオナル(Estadio Nacional)で行われた激しい一戦で、前回王者ウルグアイのFWエディンソン・カヴァーニ(Edinson Cavani)とDFホルヘ・フシレ(Jorge Fucile)が退場処分となる中、チリはマウリシオ・イスラ(Mauricio Isla)が後半36分に挙げたゴールで勝利を手にした。

 試合終盤のフシレへの2枚目のイエローカードによる退場処分では両軍と審判団が入り乱れる事態となり、ウルグアイのベテラン指揮官オスカル・タバレス(Oscar Tabarez)監督までピッチに踏み入った。

 ブラジル人のサンドロ・メイラ・リッシ(Sandro Meira Ricci)主審は後半16分にカヴァーニへ2枚目の警告を出して退場処分を宣告していたため、すでにウルグアイの選手から不興を買っていた。

 前半、アルトゥーロ・ビダル(Arturo Vidal)に対するファウルで警告を受けていたカヴァーニは、後半にチリのゴンサロ・ハラ(Gonzalo Jara)の顔をはたいたとして退場となった。ハラの反応は大げさなものだったが、リッシ主審は迷わずイエローカードを振りかざした。

 このカヴァーニの退場処分を受けて忍耐強さをみせたウルグアイは、見事な守備のパフォーマンスで試合をPK戦にまで持ち込むかと思われた。

 それでもチリは、クロスに対応したウルグアイのGKフェルナンド・ムスレラ(Fernando Muslera)のミスを突き、ホルヘ・バルディビア(Jorge Valdivia)のパスを受けたイスラが低いシュートを蹴り込むと、スタジアムは大歓声に包まれた。

 その後、フシレがチリのアレクシス・サンチェス(Alexis Sanchez)と交錯すると、ウルグアイの状況は最悪のものとなった。ウルグアイの選手はフシレがボールに行ったと主張したものの、その脚はサンチェスの脚をとらえていた。

 プレーは数分にわたり中断し抗議が続いたものの、レッドカードの判定が覆ることはなかった。

 勝ったチリは、25日に行われる準々決勝のボリビア対ペルーの勝者と準決勝を戦う。(c)AFP