【6月12日 AFP】フランスの裁判所は12日、売春あっせんの罪に問われていた国際通貨基金(IMF)のドミニク・ストロスカーン(Dominique Strauss-Kahn)前専務理事(66)に対し、無罪判決を言い渡した。

 ストロスカーン被告は、仏パリ(Paris)、ベルギー・ブリュッセル(Brussels)、米ワシントンD.C.(Washington D.C.)で開かれた乱交パーティーに売春婦らを参加させたとして起訴されていた。

 一時は仏大統領候補ともされたストロスカーン被告は、2011年にニューヨーク(New York)のホテル客室係に性的暴行で告訴されたことで、その輝かしいキャリアは崩壊。この告訴は取り下げられ事件は民事訴訟で決着したが、その後まもなく、今度はフランス北部の売春組織をめぐる捜査で、自ら参加する乱交パーティーに売春婦をあっせんしている人物としてストロスカーン被告の名前が再び浮上。女性7人の売春を支援・教唆したとして、禁錮10年以下の「加重売春あっせん罪」で起訴された。

 しかし訴訟では、検察側でさえもが「取り調べや事情聴取によりストロスカーン氏の有罪は立証されなかった」として、ストロスカーン被告を無罪にすべきとしていた。(c)AFP