【6月11日 AFP】世界保健機関(World Health OrganizationWHO)は10日、ギニアとシエラレオネにおけるエボラ出血熱の新規患者数が2週連続で増加したと発表した。

 6月7日までの1週間で、ギニアでは16人、隣国のシエラレオネでは15人の新規患者が確認された。

 直前の5月最終週には、ギニアで13人の新規患者が確認されており、その前の週に報告された9人から明らかな増加を示している。

 シエラレオネでも同様の傾向がみられた。5月最終週には、その前の週の3人から新規感染者数が12人に増えている。

 WHOの最新の報告書によると、エボラ出血熱のこれまでの感染者数は累計で2万7237人、うち死亡者の数は1万1158人に上っているという。

 2013年12月に西アフリカで現在の大流行が発生して以来、シエラレオネ、ギニア、リベリアの3国での医療従事者の感染者数は869人に達しており、うち507人が死亡している。

 リベリアでは5月にエボラの終息宣言が出されたが、シエラレオネとギニアもすぐその後に続くだろうとの期待は、この数週間で打ち砕かれた。

 他方でWHOは、ギニアで感染エリアが拡大しているとの懸念を表明。7日までの1週間、ギニア首都コナクリ(Conakry)市内では2人の新規患者が確認されている。同市ではそれまでの3週間、新たな感染者は確認されていなかった。

 また、同国西部キンディア(Kindia)地方でもエボラウイルスによる感染が再び起きており、これまでに3件の感染が確認されているという。(c)AFP