【5月13日 AFP】来年フランスで開催される欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)で、チケットの最高額が1000ドル(約12万円)に設定されることが12日、大会主催者の発表で明らかになった。

 チケットに1000ドルの値段が付くのは、7月10日にパリ(Paris)のスタッド・ド・フランス(Stade de France)で行われる決勝戦のカテゴリー1。しかし主催者は、チケットの4分の3は格安で提供すると話している。

 大会組織委員会を統括するジャック・ランベール(Jacques Lambert)氏は、まず100万枚を今年6月10日から7月10日の期間で販売し、続けて80万枚を、12月の組み合わせ抽選後に売りに出すと発表した。

 ランベール氏は、「破格の」値段で手に入るチケットもあると話し、「本大会51試合のうち43試合で、一番安い席を25ユーロ(約3300円)に設定した」ことを明かした。

 25ユーロの座席は、開幕戦を除くグループリーグの全試合と、決勝トーナメント1回戦の試合に用意されている。ランベール氏は、「欧州選手権のような最高峰の大会としては、破格の値段だ」と強調している。

 またランベール氏は、6月10日から始まるチケット販売の窓口を、専用ページに一本化することを発表。さらに、座席はコンピューター抽選によって振り分けられることを明かした。ただし、購入用のアカウントは、現時点でも欧州サッカー連盟(UEFA)の公式ウェブサイトから作成できる。

 今大会の主催者が低価格のチケットを用意し、コンピューター抽選を採用した背景には、2014年に行われたW杯ブラジル大会(2014 World Cup)のチケット販売システムが大きな批判を浴びたことがある。

 25ユーロの座席がない試合で、最も安いチケットは、準々決勝では45ユーロ(約6000円)、準決勝では65ユーロ(約8700円)、6月10日の開幕戦では75ユーロ(約1万円)、そして決勝では85ユーロ(約1万1400円)となっている。

 ただし、最も安いカテゴリー4のチケットの枚数は、全240万枚のうち10パーセントに満たない。次のカテゴリー3のチケットは55-295ユーロ(約7400円-約4万円)、カテゴリー2は105-595ユーロ(約1万4000円-8万円)、カテゴリー1は145-895ユーロ(約2万円-12万円)に設定される。

 欧州サッカー連盟(UEFA)は、チケット2万枚をフランスの貧しい子どもに無料配布することを発表している。(c)AFP