【5月8日 AFP】(一部更新)パキスタン北部で8日に起き、ノルウェーとフィリピンの大使を含む6人が死亡したヘリコプター墜落で、イスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)」が同ヘリを撃墜したとの犯行声明を出した。標的は同国のナワズ・シャリフ(Nawaz Sharif)首相だったとしている。

 TTPのムハマド・コロサニ(Muhammad Khorasani)報道官は、ウルドゥー語で書かれた電子メールで「ヘリは対空ミサイルで撃墜され、パイロットと外国の大使多数が死亡した」「TTPの特殊部隊がナワズ・シャリフ首相を標的にした攻撃を準備していたが、首相は別のヘリで移動していたために生き延びた」と述べた。

 この声明の信ぴょう性は今のところ確認できない。ヘリ墜落は、パキスタン北部ギルギット・バルティスタン(Gilgit-Baltistan)州で起きたが、同地域はTTPの拠点としては知られていない。

 首相府が先だって発表していた声明によれば、シャリフ首相は当時、ヘリコプターではなく航空機に乗ってギルギット(Gilgit)周辺に向かっていたが、ヘリ墜落の情報を受けて首都イスラマバード(Islamabad)に引き返した。

 地元当局者によると、シャリフ首相はナルタル渓谷(Naltar Valley)にあるスキー・リゾートでのリフトプロジェクトの式典に出席する予定だった。(c)AFP