■選挙結果を見通せない大接戦

 大統領選にはジョナサン大統領、ブハリ氏、さらに12人が立候補した。議会選では28の政党から立候補した2537人が469議席を争う。

 ジョナサン大統領の政権与党はナイジェリアが民政に復帰した1999年以降、一貫して政権の座にあるが、今回の選挙では野党が過去に例のない強さを見せており、選挙結果は見通せない。ジョナサン大統領自身も今回の選挙は接戦だと認めている。

 ジョナサン大統領は最近までボコ・ハラムに対して有効な対策を取れていなかった。当初、今年2月14日に行われる予定だった今回の投票は、治安上の理由から6週間延期されていた。

 2011年の選挙をめぐる混乱で約1000人が死亡したナイジェリアでは、接戦になった今回の選挙に関連する暴力的な事態の発生が懸念されており、すでに28日に散発的な衝突が起きたと伝えられている。

 ジョナサン大統領の下でナイジェリアはアフリカ最大の経済大国になったが、世界的な原油安で同国経済は大きな打撃を受けた。ブハリ氏を、横行する政府の汚職と治安の悪さに対する「解毒剤」として位置付ける見方も一部にある。

 国家選挙管理委員会は投票締め切り後48時間以内に選挙結果を発表するとしている。(c)AFP/Ola AWONIYI