【3月15日 AFP】シエラレオネのサミュエル・サムスマナ(Sammuel Sam-Sumana)副大統領(52)が同国の首都フリータウン(Freetown)にある米国大使館に電話で亡命申請を行ったことが分かった。副大統領に近い筋によると、審査が行われている間、副大統領の所在は明らかにされない。

 副大統領は今月初め、与党・全人民会議党(All People’s CongressAPC)から除名処分を受けていた。「暴力行為の扇動をはじめとする反党行為」が理由とされているが、副大統領はそうした行動をしていないと主張し、党指導部の役職から解任されたことに抗議している。

 高台にある副大統領公邸には14日、重武装の兵士らが派遣された。だが複数の目撃者によるとサムスマナ氏は不在だったとみられる。目撃者の1人によると、兵士らは複数の書類のファイルを押収していったという。また、英国放送協会(BBC)は同日、サムスマナ氏にインタビューしたとして、副大統領と夫人はすでにフリータウンの公邸を出ており、米国大使館に亡命を求めたと報じた。夫妻の所在については言及しなかった。

 AFPはこれまでのところ、サムスマナ氏との接触に成功していない。また、この件について米国大使館はコメントを拒否した。(c)AFP