【3月15日 AFP】15F1開幕戦のオーストラリアGP(Australian Grand Prix 2015)は15日、決勝が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が優勝した。

 ハミルトンがチームメートのニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)を抑えて開幕戦を勝利で飾り、メルセデスは今季も圧倒的な強さをみせつけた。

 世界王者4回の実績を持ち、今季からフェラーリ(Ferrari)に移籍したセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)が3位に入り、ウィリアムズ(Williams)のフェリペ・マッサ(Felipe Massa)は4位となった。

 メルセデスはこれで昨季から続く連勝を8に伸ばした。チームが最後に敗れたのは、ハミルトンとロズベルグが口論になり、レッドブル(Red Bull)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が優勝した昨季のベルギーGP(Belguim Grand Prix 2014)となり、そして20戦連続で最低でも1人が表彰台入りを果たしている。

 30歳のハミルトンにとっては2008年以来のオーストラリアGP制覇となり、今回を含めた過去8試合で7勝を挙げている。そしてF1通算149戦目で34勝目を記録した。

 5位にはザウバー(Sauber)のフェリペ・ナスル(Felipe Nasr)が入り、法廷闘争に揺れたチームに明るい話題をもたらした。

 レース直前にレッドブルのダニール・クビアト(Daniil Kvyat)とマクラーレン・ホンダ(McLaren-Honda)のケビン・マグヌッセン(Kevin Magnussen)が棄権を余儀なくされたため、決勝は開幕戦としては1963年以降で最も少ない15台でのスタートとなった。

 ポールポジションスタートのハミルトンが幸先の良い滑り出しをみせたレースは、最初の右ヘアピンでロータス(Lotus F1 Team)のパストール・マルドナド(Pastor Maldonado)がコース外に押し出されてバリアに衝突し、1周目からセーフティーカーが導入される事態となった。

 ハミルトンは1周目終了までにロズベルグに約2.4秒差をつけていたが、ロズベルグはその後、何度かファステストラップを記録し、10周目終了時にはその差を約1.2秒差まで縮めていた。

 ハミルトンとロズベルグはそれぞれ1ストップ戦略を採用し、ピットストップでロズベルグはハミルトンよりも2.9秒速いタイムを記録したものの、最終的にはハミルトンがトップでチェッカーフラッグを受けた。

 史上最年少となる17歳166日でF1デビューを果たしたトロ・ロッソ(Toro Rosso)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)は、パワーユニットの故障に見舞われ、34周目でリタイアに終わった。

 そしてフェラーリのキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)は、2回目のピットストップを終えたあとの42周目でリタイアした。リプレー映像では、左リアタイヤの装着が不十分だったことが示されている。

 35年ぶりにオーストラリア出身ドライバーの母国GP制覇が期待されたリカルドは、ザウバーのナスルを最後までかわすことができず6位に終わった。

 苦戦が続くマクラーレン・ホンダのジェンソン・バトン(Jenson Button)は、完走わずか11台のレースを最下位で終えている。(c)AFP