【3月14日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)ドライバーのギド・ヴァン・デル・ガルデ(Giedo van der Garde)が14日、シーズン開幕戦のオーストラリアGP(Australian Grand Prix 2015)出走の権利を諦めると明かした。

 これにより、開幕戦に暗い影を投げかけようとしていた法廷闘争に終止符が打たれることになった。

 ヴァン・デル・ガルデはフェイスブック(Facebook)上で、「モータースポーツ、特にF1の利益に対する敬意を払って、今週末のオーストラリアGPで出走する法的権利を放棄することを決めた。熱烈なレーシングドライバーである私にとって、この決断は非常に難しいものになった」とつづった。

 ヴァン・デル・ガルデはザウバー(Sauber)が今季のシートを約束する契約を破棄し、代わりに多額のスポンサー契約を持つフェリペ・ナスル(Felipe Nasr)とマーカス・エリクソン(Marcus Ericsson)を起用したと訴えていた。当初、スイスのスポーツ仲裁裁判所(CAS)に事案を持ち込み、ヴァン・デル・ガルデがザウバーのシートを勝ち取ると、豪ビクトリア州最高裁判所(Supreme Court of Victoria)も、その裁定はオーストラリアでも適用されるとの判断を下していた。

 ザウバーはこの判断に対して上訴していたもののこれが棄却され、さらに判決を順守しなければ法廷侮辱罪に問われる状況に直面していた。

 一方、ビクトリア州最高裁判所では14日、和解に向けて双方の弁護団が夜通し協議を継続していたことが明らかとなっている。

 ヴァン・デル・ガルデは続けて、「私のマネジメントチームが、現在の状況で双方が満足できる解決策を見つけ出すため、来週ザウバー側と話し合いを続けることになっている」と付け加えている。

 13日にはエリクソンとナスルがザウバーのエントリーリストに名を連ね、1回目のフリー走行には参加しなかったものの、2回目には参加している。(c)AFP