【2月20日 AFP】2015シーズンのフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)参戦を目指すマルシャ(Marussia F1 Team)が、破産手続きを終了させたことを発表し、復帰に向けて大きな一歩を踏み出した。

 マルシャ・モーターズ(Marussia Motors)が保有していたチームが破産申請してから約4か月、マルシャの破産管財人は、新たな出資者が見つかったことで、債権者が「指揮権を首脳陣に戻す」ことに合意したと明かした。

 報道によれば、英スーパーマーケット大手「セインズベリー(Sainsbury's)」のジャスティン・キング(Justin King)元最高経営責任者(CEO)らが、チームに出資するという。

 マノー(Manor)の名前でエントリーを進めているチームは、会社任意整理手続(Company Voluntary Arrangement、CVA)という手続きの下、再出発を図る。

 共同管財人であるジェフ・ローリー(Geoff Rowley)氏は、「CVAの承認を経て、経営再建に向けた進展が見られてうれしい」とコメント。「新たな出資と尊敬に値する経営力で、チームを再び出走させるため、業務を加速化させる土台ができた」と手応えを感じているようだった。

 昨年10月27日、多額の負債を抱えて破産申請したマルシャだが、その半額以上は、エンジン供給元のフェラーリ(Ferrari)に対するものだった。

 マルシャのジョン・ブース(John Booth)代表とグレーム・ロードン(Graeme Lowdon)社長は、ロシアの富豪アンドレイ・チェグラコフ(Andrei Cheglakov)氏が出資から手を引いた後、チーム再建に向けて尽力してきた。

 昨季のマシンで参戦することを申請したチームだが、これは却下され、本拠地を英サウスヨークシャー(South Yorkshire)州ディニントン(Dinnington)に戻した。

 昨年10月、マルシャは200人あまりの従業員を解雇したが、新たなマシンの製造のために、復職した従業員もいる。

 ロードン社長は、国際自動車連盟(FIA)や他のチームと会合を行い、レース復帰を確実なものにしたい考えだという。(c)AFP