【2月20日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)のバルセロナ合同テストは19日、カタロニア・サーキット(Circuit de Barcelona-Catalunya)で初日が行われ、昨季の年間王者であるメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が体調不良により11周目で走行を切り上げる中、ロータス(Lotus F1 Team)のパストール・マルドナド(Pastor Maldonado)が最速タイムを記録した。

 ハミルトンの代役には急きょ、フォースインディア(Force India)でもテストドライバーを務めるパスカル・ウェーレイン(Pascal Wehrlein)が呼び出された。

 メルセデスは、シーズン最初のヘレス合同テストで合計500周以上を走破しており、昨季総合2位のニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)を呼ばなかったことについて、チームのパディ・ロウ(Paddy Lowe)代表は、20日に出走する予定のロズベルグに負担をかけたくなかったと話している。一方でドイツのメディアは、ロズベルグが首に問題を抱えているのではないかと伝えている。

 ベネズエラ出身のマルドナドは、1分25秒011をマークし、昨季のスペインGP(Spanish Grand Prix 2014)でハミルトンがポールポジションを獲得したタイムを上回った。

 2番手にはフェラーリ(Ferrari)のキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)、3番手にはレッドブル(Red Bull)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が続いた。

 マクラーレン・ホンダ(McLaren-Honda)は、この日もマシンのトラブルに苦しみ、パワーユニットの不具合で修復作業を強いられた。この結果、ジェンソン・バトン(Jenson Button)は21周の走行にとどまり、20日に出走予定のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)も、地元ファンの期待に応えられない可能性がある。

 ホンダ(Honda)のF1担当を務める新井康久(Yasuhisa Arai)氏は、「同じ問題の繰り返しを避けるため、該当するコンポーネントの再設計をしなければいけない。残念ながら、改良パーツが手に入るのは土曜日(21日)なので、明日も同じ問題を繰り返す可能性がある」と明かした。

 午前中は好調を維持していたウィリアムズ(Williams)のスージー・ヴォルフ(Susie Wolff)だが、午後にザウバー(Sauber)のフェリペ・ナスル(Felipe Nasr)と接触する事故を起こしてしまった。両ドライバーは無傷だったが、午後の貴重な時間の多くをマシンの修繕に充てなければいけなかった。