【2月4日 AFP】きらびやかさと華やかさ、中心部パークアベニュー(Park Avenue)に住む富裕層で知られる米国最大の都市ニューヨーク(New York)が好ましくない記録を塗り替えてしまった。ホームレスが6万人を上回り、過去最多となったのだ。

 慈善団体「ホームレス連合(Washington State Coalition for the Homeless)」がホームページで発表したところによると、昨年11月に市内で暮らしていたホームレスの人の数は、子どもおよそ2万5000人を含む6万352人で、同年1月の5万3615人から約10%増加した。

 ホームレス支援団体「アドボカシー・コーリション・フォー・ザ・ホームレス(Advocacy Coalition for the Homeless)」のパトリック・マーキー(Patrick Markee)副理事長は、ニューヨークのホームレスをめぐる状況は「歴史的な危機」状態にあり、昨年のビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長の就任以降、悪化したと説明している。

 住宅費の高騰や、マイケル・ブルームバーグ(Michael Bloomberg)前市長の政策、ホームレスの世帯・子どもを対象とした恒久的な住宅支援策を立て直せなかったことなどが原因だという。

 こうした状況の中、デブラシオ市長は3日に行った施政方針演説で、手頃な価格での住宅提供を今年の重点政策の一つとすることを約束した。「退役兵の間で慢性的に続くホームレスの問題を年末までに解決」することに加え、高齢者を対象に手頃な住居費の住宅1万世帯を用意する方針だという。(c)AFP