【1月18日 AFP】ダカールラリー2015(Dakar Rally 2015)は17日、最終第13ステージが行われ、総距離9000キロにおよぶ激戦を終え、四輪部門でミニ(MINI)のナセル・アルアティア(Nasser Al-Attiyah、カタール)が、二輪部門でKTMのマルク・コマ(Marc Coma、スペイン)がそれぞれ総合優勝を飾った。

 アルアティアは2011年以来、コマは通算5度目となる優勝を飾り、両者はラリー界のエベレスト(Everest)と称される厳しいレースでの栄光を再び手にした。

 また、アルアティアのミニは4大会連続、コマのKTMは14年連続となるタイトル獲得を果たしている。

 この日のレースは豪雨のため、アルゼンチンのロサリオ(Rosario)からブエノスアイレス(Buenos Aires)北部のバラデロ(Baradero)までと、34キロメートルが短縮された。

 ハマー(Hummer)のロビー・ゴードン(Robby Gordon、米国)がステージ優勝を飾り、約30秒差で2位にはトヨタ(Toyota)のリーロイ・ポールター(Leeroy Poulter、南アフリカ)、3位にダスター・ルノー(Duster Renault)のエミリアーノ・スパタロ(Emiliano Spataro、アルゼンチン)が入った。

 このステージを6位で終え、史上7人目となる複数回優勝を果たした44歳のアルアティアは、「重要なのは日々トップに立ち続けることだが、簡単なことではない。来る日も来る日も努力して進み、(コ・ドライバーの)マシュー(バウメル(Mathieu Baumel))と素晴らしい仕事を遂げた。この2度目のタイトルは、経験とトレーニングのたまものだ」とコメントした。

 2012年ロンドン五輪の射撃競技で銅メダルを獲得したアルアティアは、レースを終始リードした。

 2週間前にブエノスアイレスを出発したアルアティアは第1ステージで最速タイムを記録し、タイトル獲得への可能性を感じさせた。その後スピード制限により違反で第1ステージの優勝を取り消されたものの、この問題をものともせずに続く第2ステージを制し、最終的には5つのステージ優勝を飾った。

 一方のコマは、5度目の優勝を「誇りに思うとともに幸せ」だとコメントした。

「来年の6度目の優勝に関して口にするのは時期尚早。まずは今回の5度目の優勝を味わいたい」

 38歳のコマは、優勝回数でシリル・ヌヴー(Cyril Neveu)とシリル・デプレ(Cyril Despres)のフランス人コンビに並び、6度優勝のステファン・ペテランセル(Stephane Peterhansel、フランス)にあと1と迫っている。

 デプレは今大会四輪部門での参戦となっているが、コマは「デプレがいないことで楽だろうといわれるが、そんなことは断じてない」と語った。(c)AFP/Olivier LUCAZEAU