【1月14日 AFP】タイ中部のカオヤイ国立公園(Khao Yai National Park)ではここ最近、ストレスや発情、あるいは単に食欲に突き動かされた野生の雄のゾウたちが、車を踏みつぶしたりレストランを襲ったりして来園者らを驚かせ、園内に大混乱を引き起こしている。

 野生のゾウ300頭以上が暮らす同公園では12日朝、尾が切断されていることから「ドゥーアン(Duan)」(タイ語で「切断」の意味)と名付けられた30歳のゾウが、園内にある小さなレストランを破壊した。調理中の匂いに誘われたことが原因とみられている。

 同公園の園長はAFPに対し翌13日、「塩や砂糖、その他の香味料が欲しかったのだろう。彼はそういったものが大好きなんだ」と話した。ゾウは1日当たり200キロの食べ物に加え、ミネラルも摂取する必要があるのだという。

 一方、10日にはさらに衝撃的な場面が見られた。別の若い雄ゾウが、人の乗った車のボンネットを踏みつけ、少しの間座りこんだのだ。この日はタイの「こどもの日」に当たり、数十台の車が入園していた。

 園長は「ゾウを見つけた運転手らが車を停めたため、ゾウは真っすぐに進むことができなくなってしまった。そのためストレスを感じ、車を踏みつけたのだろう。ゾウは車を牙で突き、ボンネットが車体から取れてしまった」と説明した。このゾウが車を襲うのは、今年に入ってから2回目。

 今の時期はゾウの繁殖期に当たり、雄のゾウが攻撃的になる場合があることから、公園管理当局は来園者に対し、ゾウを見つけたら警戒するよう呼び掛けている。また、園長は注意事項として、「クラクションを鳴らさないこと、ヘッドライトを当てないこと、写真を撮らないこと、エンジンをとめないこと」を挙げている。(c)AFP