【12月31日 AFP】10月に行われたフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の日本GP(Japan Grand Prix 2014)決勝で大事故に遭ったジュール・ビアンキ(Jules Bianchi)の家族は30日、声明を発表し、ビアンキの容体に変化はないものの、リハビリ治療を開始したことを明らかにした。

 家族の声明によると、仏ニース(Nice)の病院に入院している25歳のビアンキは、依然として重篤の状態にあるものの、自発呼吸できているとしている。

「ジュールの神経学的状態に変化はありません。彼に意識はありませんが、自発的な呼吸ができています」

「ご報告できる重要な情報はないものの、彼が闘い続けていることが私たちにとって大きな慰めとなっています。そして徐々にではありますが、リハビリテーションのプログラムを始めることになりました」

 マルシャ(Marussia F1 Team)のドライバーとして日本GPに出走していたビアンキは、減速が十分ではない状態でザウバー(Sauber)のエイドリアン・スーティル(Adrian Sutil)のマシンを撤去していたリカバリー車両に衝突し、生命の危機にさらされた。

 ビアンキが9位に入った今季のモナコGP(Monaco Grand Prix 2014)で、チーム初のポイントを獲得したマルシャだが、日本GPの事故後に破産し、200人あまりのスタッフを解雇している。

 ビアンキの家族は声明で、「ジュールを先月、母国のフランスに連れて帰ることができたのは、私たちにとって大きな励みになりました。これで彼は家族や友人に囲まれながらリハビリテーションを続けることができます」とコメントしている。(c)AFP