【12月16日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するイタリアの名門フェラーリ(Ferrari)は15日、2015シーズンのテスト兼リザーブドライバーとして、メキシコ出身のエステバン・グティエレス(Esteban Gutierrez)を起用すると発表した。

 23歳のグティエレスは、2013シーズンから2年間ザウバー(Sauber)のドライバーとして参戦し、13F1第15戦日本GP(Japan Grand Prix 2013)ではキャリア最高成績の7位を記録したものの、それ以外は1ポイントも獲得できなかった。

 フェラーリは、すでにキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)と4度の年間優勝を誇るセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)という2人の世界王者を擁している。ベッテルは、マクラーレン・ホンダ(McLaren-Honda)へ移籍したフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)に代わり、フェラーリの一員となった。

 フェラーリの新たなチーム代表マウリツィオ・アリバベーネ(Maurizio Arrivabene)氏は、「われわれは、2人の素晴らしいドライバーに全幅の信頼を置いていると同時に、エステバン・グティエレスをチームに迎えることをうれしく思う」と述べた。

「エステバンは若いが、近代のF1において豊富な経験を持っており、チームの発展に大いに貢献してくれることだろう」

 アリバベーネ氏はまた、「今回の起用は、われわれがメキシコ人ドライバーに門戸を開いたという意味も持つ。メキシコには、50年前にペドロ・ロドリゲス(Pedro Rodriguez)とリカルド・ロドリゲス(Ricardo Rodriguez)兄弟(2人共フェラーリに所属し、前者は31歳の時にドイツでのレース中に死亡、後者はメキシコのサーキットで20歳の若さで事故死)が活躍した時のように、多くのフェラーリファンがいる」とつけ加えた。

 来季のF1では、約20年ぶりにメキシコGP(Mexican Grand Prix)が復活し、ロドリゲス兄弟の名前にちなんだアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス(Autodromo Hermanos Rodriguez)でレースが行われる予定となっている。(c)AFP