何百枚もの写真から選別するのも相当な仕事だが、背が高い笑顔のブロンドだらけの写真から、誰が誰かを識別しなければならない編集者はもっと大変だろう。私としては美しいモデルたちを見るのは目の保養になるが、今回ばかりはキャプションをつける担当でなくて本当によかった。

 写真を送信しながら、次は夕方のショーを見に来るゲストたちの到着を撮るためにまたセキュリティーチェックを受けないといけない。もうこの頃には私のアドレナリンは全開で、ただただ集中して残りのレースを走っていた。最後のVIPゲストがピンクカーペットを通り過ぎて席につき、私も最後の写真を送り終わったときには、本当に解放された気分だった。

 家に帰り、写真をバックアップすると、80ギガバイト以上も撮影していた。長い1日が終わり、やっと眠りにつこうとしたとき、友人からツイートが届いた。

「おまえ、そんな遊びみたいな仕事で本当に金をもらってるの?」 

 彼に現実を教えてやるべきか、あるいは私がアドリアナやドウツェン、カーリーなどのスーパーモデルに囲まれてバラ色の1日を送ったと夢を見させたままにしておくべきか……。(c)AFP/Leon Neal



この記事は、AFP通信のロンドン在住のカメラマン、Leon Nealが書いたコラムを翻訳したものです。