【11月27日 AFP】欧州サッカー連盟(UEFA)のミシェル・プラティニ(Michel Platini)会長は26日、2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)と2022年W杯カタール大会(2022 World Cup)の開催地決定の投票過程で不正があったとされる疑惑について、元米国検事のマイケル・ガルシア(Michael Garcia)氏が作成した報告書を公表すべきと訴えた。

 プラティニ会長はスペイン・マドリード(Madrid)で行われた会合で、「倫理委員会の規則にのっとり報告書を全面開示してもらいたい。何か不正が行われていたのであれば、新たに投票を行うべきだ」と語った。

 プラティニ会長は、カタールW杯開催に票を投じた14人のFIFA役員の一人だが、この投票に対しては買収疑惑があがっている。

 FIFAは今月、ロシアとカタールのW杯招致に関する不正疑惑は晴れたと結論づけ、再投票は行わないとしてした。しかしながら、本部を置くスイスのプライバシー法に触れるとして、マイケル・ガルシア氏が作成した報告書を全面開示を拒否している。

 また、プラティニ会長は、中東のうだるような暑さの中での開催されるカタールW杯の問題については、冬季開催に切り替えれば解決策が見つかると主張した。

「冬季に開催すべきなのは明らかだ。選手、サポーター、W杯のためにもサッカーファミリーのメンバーが同じテーブルを囲めば、解決策は見つかると確信している」

■バロンドールはW杯優勝チームの「ドイツ」から

 一方でプラティニ会長は、記録を塗り替え続けているリオネル・メッシ(Lionel Messi)やクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)ではなく、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)優勝を果たしたドイツ代表から2014年の世界最優秀選手「FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」が受賞すべきだと語った。

 メッシとロナウドがここ6年間の同賞を分け合っており、スペインがW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)を制した2010年は、4度の受賞を果たしたメッシが自身2度目となるトロフィーを手にしていた。

「バロンドールにふさわしい選手は多くいるが、W杯が行われた年の受賞者は優勝チーム(の選手)から選ばれるべきだ」

「私個人の意見としては、スペイン人選手が受賞するべきだと、4年前にも言っていた」

(c)AFP