【11月20日 AFP】F1第15戦日本GP(Japan Grand Prix 2014)決勝で大事故に遭い、およそ7週間生命の危機に立たされていたマルシャ(Marussia F1 Team)のジュール・ビアンキ(Jules Bianchi)が19日、人工的昏睡(こんすい)状態から脱し、フランスへ無事に帰国したとが明らかになった。

 ビアンキの家族は声明を発表し、25歳のビアンキが依然として「重篤」であり、今後も危険な状態が続く可能性があることを公表しながらも、自宅に近いニース(Nice)の病院へ航空移送が可能になるほど容体が安定したことを喜んだ。

 家族が発表した声明によると、「ジュールは、もはや事故直後におかれていた人工的昏睡状態にないものの、意識不明のまま」であるとされている。

「彼は自発呼吸をすることができ、バイタルサインも安定しています。しかし、容体は依然として『重篤』状態と分類されています」

 豪雨に見舞われた10月5日の鈴鹿で撤去用車両に激しく衝突したビアンキは、この日フランスへの帰国がかなった。

「ジュールの神経学的状態は安定しています。しかし、深刻な状況であることに変わりはなく、これからもその状態が続くとみられますが、故郷フランスへの移送が十分に可能であると判断されました」

 ビアンキは、鈴鹿近郊にある四日市市の病院から、現在はニースの大学病院センター(Centre Hospitalier Universitaire)へ移送されている。(c)AFP