【11月12日 AFP】アフリカサッカー連盟(CAF)は11日、2015アフリカネイションズカップ(2015 The Africa Cup of Nations)の開催国モロッコが、エボラ出血熱の流行により開催延期を要請していることを受け、開催地変更と同国の出場資格を剥奪した。

 CAFは本部のあるエジプトのカイロ(Cairo)で執行委員会の会合を開き、6時間に及ぶ議論の末、今回の決断を下した。

 モロッコは10月上旬から、「エボラ出血熱の拡大という深刻なリスクに関連して、安全面で大きな懸念がある」ことを理由に大会を延期したいと訴えていた。

 CAFはモロッコに対し、考えを改めるよう求めていたが、11日の会合で、「王立モロッコサッカー連盟(FRMF)が、予定通りの大会開催を拒否するとの意思を繰り返し示していたこと」への対応を決定した。

「CAFはすでに11月3日、大会は予定通り開催するという断固とした決定を全会一致で下し、通知している。そのため執行委員会は、2015年のアフリカネイションズカップはモロッコでは開催されないことを発表する」

 またCAFは声明で、いくつかの国が主催の意思を示しており、決断は「近日中に」下すと述べた。匿名を条件にAFPの質問に応じたCAFの幹部筋によれば、アンゴラ、ガボンを含む3か国で代替開催の可能性があるという。

 アンゴラは2010年大会を主催したが、その際、トーゴ代表チームが分離主義者の襲撃を受ける事件が起こった。ガボンは2012年大会を赤道ギニアと共同開催した。

 一方で、代替開催に興味を示していない国としては南アフリカ、アルジェリア、エジプト、スーダン、ガーナの名前がこの短時間で報じられた。前回大会王者のナイジェリアは、現在のところコメントを発表していない。

 アフリカ大陸の王者を決めるネイションズカップの2015年大会は、1月17日から2月9日の開催が予定されている。

 CAFの執行委員会は、11月14日と15日の大会予選は予定通り開催すると発表している。大会には予選を突破した15か国と、新たな開催国が本大会に出場する。