【11月8日 AFP】経営難でフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)参戦が危ぶまれているケータハム(Caterham F1 Team)が、最終戦の第19戦アブダビGP(Abu Dhabi Grand Prix 2014)出走に向けて、約4億円を目標にファンからの寄付を募っている。

 ケータハムは現在、管財人の管理下に置かれており、先週末の第17戦米国GP(United States Grand Prix 2014)を欠場、次戦のブラジルGP(Brazilian Grand Prix 2014)にも出走できない見込みとなっている。

 しかしチームは7日、#RefuelCaterhamF1プロジェクトを発足し、10ポンド(約1800円)でもいいので寄付してほしいと呼びかけると、23日に行われるアブダビGP決勝に出走することを目指して、235万ポンド(約4億2700万円)を目標額に設定した。

 管財人を務めるケータハム・スポーツ・リミテッド(Caterham Sports Limited)のフィンバー・オコネル(Finbarr O'Connell)氏は、「アブダビGPからケータハムをレースに戻そうと、寸暇を惜しんで働いています。これで、恒久的な参戦が可能になればと思います」と切り出すと、「現在のわれわれがそれを達成する上で、最も効率的かつ革新的な発想が、クラウドファンディングです。できるだけ多くのスポンサーとファンに、誰もが参加できる方法で協力していただきたい」と語った。

「このチームには将来があります。賛同してくれるファンや企業がたくさんいると思います。#RefuelCaterhamF1プロジェクト以外に、みんなが協力してサポートできる手段が見つかりません。よろしくお願いします」

 同じく管財人の管理下に置かれているマルシャ(Marussia F1 Team)は、同日に取引停止と200人のスタッフ解雇を発表したばかりだった。

 ケータハムのやり方について、レッドブル(Red Bull)のクリスチャン・ホーナー(Christian Horner)代表は不快感を示している。

 英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対し、ホーナー代表は「ファンが支援しなければいけないというのはおかしいと思う」とコメントし、「ファンはチームが見せてくれるエンターテインメントにお金を払う。チームのために払うべきではない。あのやり方は間違っているし、許されるべきではない」と語気を荒らげた。(c)AFP