【10月23日 AFP】「ミルクキャンディー」を意味する名前が付けられたアルゼンチンのデザートからポーランドの「ラビオリ」まで、ローマ・カトリック教会の歴代法王のお気に入りメニューを紹介するレシピ本が21日、ローマ(Rome)で出版された。

 ローマ法王庁(バチカン)で法王の警護にあたる有名なスイス衛兵(Swiss Guards)の1人、ダビッド・ガイザー(David Geisser)さん(24)がまとめた料理本のタイトルは、「ボナペティ・スイス・ガード(Bon Appetit, Swiss Guard、スイス衛兵より、どうぞ召し上がれ)」。アルゼンチンで1世紀前に誕生したとされる牛乳を使ったデザート「ドゥルセ・デ・レチェ(Dulche de Leche)」などの作り方が紹介されている。バチカンでこのデザートが作られるようになったのは、2013年にフランシスコ(Francis)法王が就任してからだ。

 このほか、ポーランド出身の元法王、故ヨハネ・パウロ2世(John Paul II)の好物だった、生地にパン種を入れない「ピエロギ」と呼ばれるポーランドのギョーザも紹介されている。伝統的なピエロギは、皮の中にザワークラウト(塩漬け発酵キャベツ)やジャガイモ、肉、チーズなどを入れたり、フルーツを入れたりして作る。

 また、ドイツ出身の前法王ベネディクト16世(Benedict XVI)の好物だったバイエルン(Bavarian)地方の料理の作り方も掲載された。

 スイス衛兵の指揮官、ダニエル・アンリグ(Daniel Anrig)氏はこの本に関連して、「兵士が戦ったり戦争したりするには、しっかり食べていなければならない」とコメントしている。(c)AFP