【9月7日 AFP】ケニアで16歳(当時)の少女に割礼を施し出血多量で死亡させた女性が、今後こうした慣習を行わないことに同意し、無罪放免となった。警察関係者が4日、明らかにした。

 同国英字紙スタンダード(The Standard)によると、この女性チェポンガー・ヤラシア(Cheponger Yarasia)さんはウガンダ国境に近いウエストポーコット(West Pokot)郡の警察の調べに対し、この少女が妊娠していたため、少女の両親から割礼を依頼されたことを認めた。現地で割礼前の出産は禁忌とされている。

 チャールズ・ワシケ(Charles Wasike)同郡警察署長はAFPに対して、ヤラシアさんが依然として割礼を続けている人々の先例になるとの見解を示し、「こうした人々には進んで過ちを認めるよう促していく」とコメントした。

 ケニアでは2011年に女性割礼が非合法化された。割礼を施すと最低3年の禁錮または罰金が科せられ、割礼が死を招いた場合は終身刑となる。

 女性割礼は「アフリカの角(Horn of Africa)」と呼ばれるアフリカ大陸東端や東アフリカを中心に、数千万人規模で行われている。国内メディアによると、ヤラシアさんは祭礼シーズンに1日50人に割礼を施し、1人当たり3~5ドル(約315~525円)を課金していたとされる。(c)AFP