【9月4日 AFP】5日に行われるウルグアイとの国際親善試合で初陣を迎えるサッカー日本代表の新体制だが、「ゼロからのスタート」を宣言しているハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)監督に、実際はそこまで十分な時間の余裕はないかもしれない。

 W杯ブラジル大会(2014 World Cup)後に就任したアギーレ監督は、日本代表指揮官として希望に満ちた船出を飾りたいところだが、FCバルセロナ(FC Barcelona)のルイス・スアレス(Luis Suarez)が不在とはいえ、ウルグアイにはその望みを打ち砕ける一筋縄ではいかない選手がそろっている。

 日本は9日には横浜でベネズエラ代表と対戦し、10月に行われるシンガポールでのブラジル代表との豪華な1戦を含む親善試合4試合を経て、オーストラリアで行われる来年1月のアジアカップ(AFC Asian Cup 2015)で連覇に挑む。

 仮にアジアカップでトロフィーを掲げられなければ、250万ドル(約2億6000万円)の高額年俸を提示して、元エスパニョール(RCD Espanyol)監督の熱血漢を招へいした日本サッカー協会(Japan Football Association)の判断にも大きな疑問が生じるだろう。

 しかし、高額年俸に見合う手腕の証明という重圧が監督にかかるとはいえ、アルベルト・ザッケローニ(Alberto Zaccheroni)前監督も痛感させられた通り、アジアカップとW杯ではレベルに大きな開きがある。そのためアギーレ監督に対しては、このウルグアイ戦、ベネズエラ戦の2試合で、通常よりも厳しい目が向けられる可能性もある。

 ウルグアイのスアレスが招集外となったことは、有益となる。スアレスはW杯でイタリアのジョルジョ・キエッリーニ(Giorgio Chiellini)にかみつき、4か月の活動禁止処分を受けたが、異議を申し立てた結果、親善試合への出場は認められている。日本は昨年行われたウルグアイ戦でも、同じく出場停止期間中だったスアレスに翻弄され、2-4で敗れた。