【8月21日 AFP】タイ国家警察は20日、同国で多数の子どもを代理出産させていたとされる日本人男性のDNA鑑定の結果、この男性が少なくとも15人の子どもの実父であると確認されたと発表した。

 同警察は、同国の首都バンコク(Bangkok)にあるアパートで今月上旬に乳幼児9人が発見されたことをきっかけに、人身売買の疑いもあるとして調査を開始。だが、男性がなぜこれほど多くの子どもを代理出産でもうけたのかについては、発見から約2週間がたった今も謎のままとなっている。

 日本の報道によると、父親とされる男性はIT系企業の創業者の御曹司。すでにタイを出国していたものの、自らに対する疑いを晴らすためとして、DNA検体の提出に応じたという。

 国家警察幹部は報道陣に対し、「関係当局は依然として、男性がタイに戻って調査に協力することを望んでいる」と述べた。

 男性は弁護士を通じて上申書を提出しているが、その内容について同幹部は、「彼は子どもたちの面倒を見ることはできると言っている。子どもを欲しがっている」と書かれていたと明らかにした。また、警察では「乳幼児の生活環境を確認したが、今のところ虐待や人身売買、乳幼児の違法利用は見られない」という。

 タイ当局は今後、外国の警察の専門家に対し、今回の鑑定で示された結果の再確認を依頼する方針だ。(c)AFP