【8月20日 AFP】サッカーイタリア代表のアントニオ・コンテ(Antonio Conte)新監督が19日、就任会見に臨み、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)での失敗から代表チームを立て直し、伝統的な強豪としての地位を取り戻すと誓った。

 ユベントス(Juventus)でイタリア・セリエA3連覇を達成したコンテ監督は、W杯のグループリーグでの敗退にショックを受け、揺らぐ代表チームを引き継ぐことになる。

 それでも、クラウディオ・チェーザレ・プランデッリ(Claudio Cesare Prandelli)監督の後任を務める45歳の新指揮官は、ユベントスでしたようにアズーリ(Azzurri、イタリア代表の愛称)の輝きを取り戻せると強く考えている。

 欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)までの2年契約を結んでから、初めてとなる記者会見に臨んだコンテ監督は「われわれは非常に厳しい時期を過ごすことになる。チャレンジを恐れたことは無い。イタリアには世界有数のチームという居場所があるのだから、自分たちの力で自分たちを立ち直らせることができると自信を持っている」と語った。

 その一方で指揮官は、年俸400万ユーロ(約5億5000万円)とも報じられる代表監督としては破格の契約を、チームのスポンサーを務める独スポーツ用品大手プーマ(Puma)が財政支援しているという事実により、利害の対立が生じるのではないかという質問を退けた。

「スポンサーがチームを選ぶのかと、私に尋ねに来たのならお気の毒に。私のために、何も、誰もそういった判断を下すことはない。私を知っている人はそれを心得ている」

 コンテ監督は、代表選出の鍵の一つは、チームとしてプレーする意志があるかどうかだと強調した。

「私は選手、監督として経験してきたが、困難なときは人としての資質がかなり物をいう。偉大な選手では無く、素晴らしい人間を常に選んでいくつもりだ」

 しかしながら新監督は、アンドレア・ピルロ(Andrea Pirlo)の代表続投に向けて説得を試みるか否かについては言葉を濁した。

 35歳のピルロはW杯後に若手選手へ道を譲ると明言していたが、その後コンテ監督が望むのであれば復帰の可能性もあると語っていた。

「彼(ピルロ)はチャンピオンで、私にとっては素晴らしい評価基準。そして、招集する可能性のある選手の一人だ。とはいえ、W杯後に彼が発言したこともある。彼とは話し合う必要がある。どのように感じているのか、聞いてみたいと思っている」

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