【7月6日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)準々決勝で、コスタリカとのPK戦を4-3で制したオランダのルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督が試合後、GKの交代プランを正GKヤスパー・シレッセン(Jasper Cillessen)にも伝えていなかったことを明かした。

 ファン・ハール監督は、0-0の均衡が破られないまま迎えた延長後半終了間際、ニューカッスル(Newcastle United)に所属する控えGKティム・クルル(Tim Krul)を投入し、アレーナ・フォンテ・ノバ(Arena Fonte Nova)の観客を驚かせた。

 この大胆な賭けは見事に成功し、シレッセンよりもPK戦に向いているとの判断で送り出されたクルルは2本のキックを止め、チームをアルゼンチンと対戦する準決勝に導いた。

 ファン・ハール監督はその後、シレッセンにはこの作戦を交代直前まで隠していたことを明かした。

 ファン・ハール監督は「ヤスパーには何も言っていなかった。試合前にそんな情報を伝えたら気落ちさせるだけだし、そんなことはしたくなかった」とコメントした。

 それでもファン・ハール監督は、所属するニューカッスルで20本中2本のPKしか止めていなかったクルルの両腕の方が、PK戦では頼りになるとみなしていた。

「どのキーパーにもそれぞれ特徴がある。われわれは、ティムの方がリーチが長く、PKストップの記録にも優れていると感じていた」

「ティムとは話し合い、コスタリカの選手がどういうキックを蹴るか、誰がどういう順番で出てくるかといったことを伝えていた。だから準備はできていた」

「幸運なことに今日はそれが成功したが、もしうまくいかなければ、私の判断は間違いだったということになっていただろう。サッカーとは往々にしてそういうものだ」

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