【6月4日 AFP】駐英米国大使は、ロンドン(London)にある大使館内に職員が仮眠を取るための部屋を設けると約束した──米ニュースサイトのハフィントン・ポスト(Huffington Post)は先ごろ、こう報じた。しかし、「堅苦しい」米国務省は3日、この考えを明確に否定した。

 ハフィントン・ポストの編集長、アリアナ・ハフィントン(Arianna Huffington)氏は2日、ロンドンの米国大使館を個人的に訪問した際にそのような部屋の設置を提案し、マシュー・バーズン(Matthew Barzun)大使が設置を約束したとされていた。

 しかし国務省のマリー・ハーフ(Marie Harf)副報道官は報道陣に対し、大使は「ディプロマティックに」(外交的という他に社交辞令という意味もある)にそのように述べたに過ぎないと話した。

 ハーフ副報道官は、ハフィントン氏は「睡眠時間を増やすと生産性が上がるという、恐らく私たち全てが証明できることについて積極的に訴えた。そしてハフィントン・ポスト内で実際に設置したような仮眠室を大使館にも作るよう、熱心に勧めた」と説明。大使は「失礼のないようディプロマティックに、検討すると答えたのだ」と述べた。

 さらに、「現時点では、ロンドンにある米国大使館にも、他のどの在外公館にもそうした部屋を設ける予定はない。だが、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)はもちろん、重要だと考えている」として、自分自身も将来には、そうした「調和」を求めるだろうと付け加えた。

 ハフィントン・ポストは仮眠室の設置について、大使館の職員たち「大乗り気」で、大使も「どの部屋を使うか考える」とまで話したと伝えていた。(c)AFP