【5月24日 AFP】アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)とレアル・マドリード(Real Madrid)が激突する24日の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2013-14)では、同じ都市に本拠地を置くチーム同士の決勝戦が初めて実現したが、両チームは主力選手の状態に不安を抱えている。

 レアルにとって、最大の懸念はペペ(Pepe)とカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)の出場が危ぶまれていることになる。

 しかし、カルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督は、世界年間最優秀選手「FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」に輝いたクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が、負傷により練習をすべて消化できなかったにもかかわらず、先発起用を明言している。

 一方、アトレティコは、ブラジル出身でチームの得点王でありながら、現在ハムストリングを痛めているジエゴ・コスタ(Diego da Silva Costa)の出場は難しいとみられているが、特別なホース・プラセンタ治療を受けるため、セルビアに向かったことが報じられている。

 ロナウドはハムストリングの負傷により、RCDエスパニョール(RCD Espanyol)とのリーグ最終戦に出場できず、リーグ優勝がかかった大一番でも欠場し、敗れたチームは最終的にアトレティコにタイトルを譲っている。

 しかしながら、ポルトガル出身のロナウドは、選手としてのキャリアをスタートさせたスポルティング・リスボン(Sporting Lisbon)が本拠地を置くリスボン(Lisbon)への帰還を果たし、5シーズン過ごしたレアルをクラブ通算10度目のチャンピオンズリーグ優勝に導きたいと考えている。

 29歳のロナウドは、欧州サッカー連盟(Union of European Football Associations、UEFA)の公式ウェブサイトで、「特別な試合になる。母国のポルトガルで必ずプレーする」と語った。

「レアル・マドリードの選手として初めての決勝だから、特別な試合になる。それに、相手は偉大なるアトレティコだ。彼らは素晴らしいシーズンを過ごしてきた。だが、われわれも最高のプレーを披露して勝利を狙う。通算10度目のタイトルを手に入れたいからね」

 レアルのセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)は、アトレティコの予算がレアルの4分の1未満であるにもかわわらず、リーグ優勝という成功を収めたことによって、24日の決勝でもライバルが有利になるとの見解を示している。

 そしてロナウドは、アトレティコに負けられないという重圧が、レアルにとって前向きにはたらくと考えている。

「レアル・マドリードは、ずっとこの時を待っていた。ここに来てから常に、チャンピオンズリーグでの勝利に前向きな重圧を感じている。今季はあと少しで勝利に手が届くと感じている」