【5月21日 AFP】フランス・リーグ1、ASモナコ(AS Monaco)のヴァディム・ヴァシリエフ(Vadim Vasilyev)副会長は20日、同クラブをリーグ戦2位に導いたクラウディオ・ラニエリ(Claudio Ranieri)監督が、今季限りで指揮官を退くことを発表した。

 イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)を率いた経験も持つ62歳のラニエリ監督は、2012年5月にルイ2世スタジアム(Stade Louis II)に着任し、昨季はモナコを1部に昇格させるなど尽力してきたが、契約満了まで1年を残しての退任となった。

 今季、モナコはパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に次ぐリーグ2位の座を獲得し、来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2014-15)出場を決めた。

 記者会見に臨んだヴァシリエフ副会長は、「クラウディオ・ラニエリ氏が退任することは確かです。別々の道を歩む結論に至りました」と話した。

「ラニエリ氏が成し遂げた、素晴らしい仕事を称えたいと思っています」

 ラニエリ監督はこれまで、イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)、ナポリ(SSC Napoli)、フィオレンティーナ(Fiorentina)、ユベントス(Juventus)、ASローマ(AS Roma)、パルマ(Parma FC)、そしてスペイン1部リーグのアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)とバレンシア(Valencia CF)でも指揮官を務めてきた。

 破産寸前のモナコが、ロシアの大富豪であるドミトリー・リボロフレフ(Dmitry Rybolovlev)氏の買収で一命を取り留めると、イタリア出身のラニエリ監督が招へいされた。

 ラニエリ監督は、2部に降格していたモナコを1部に復帰させ、過去12か月間で大枚をはたいた結果、ラダメル・ファルカオ・ガルシア(Radamel Falcao Garcia)、ハメス・ロドリゲス(James Rodriguez)、エリック・アビダル(Eric Abidal)、そしてジョアン・モウティーニョ(Joao Moutinho)の獲得に成功している。

 モナコを、首位PSGと勝ち点9差のリーグ2位に躍進させたにもかかわらず、ラニエリ監督の今後は疑問視されていた。

 報道によれば、モナコは新監督に39歳のレオナルド・ジャルディム(Leonardo Jardim)氏を検討しているという。ジャルディム氏は同日、一季限りでスポルティング・リスボン(Sporting Lisbon)の指揮官から退任している。(c)AFP