【4月8日 AFP】英ロンドン(London)で、地下鉄の車内でものを食べる女性の写真を無断で撮影し、コメントと共に交流サイトのフェイスブック(Facebook)に投稿する行為が流行し、ロンドン交通局(Transport for London)が手を焼いている。

 問題になっているのは、地下鉄内で飲食している女性の写真を投稿するよう不特定多数の人々に呼びかける「Women Who Eat on Tubes(地下鉄の車内でものを食べる女性たち)」と題されたページだ。

 このページについては、SNS上の新たな「ストレンジャー・シェイミング(stranger shaming、他人に恥じをかかせる)」行為だと主張する声も上がっているが、7日までに1万6000人を超えるメンバーが集まった。

 また、投稿された写真の女性が地下鉄を利用した時間や路線などの個人情報が公開されてしまうのではと懸念する声も出ている。投稿された写真には個人が特定できないよう女性の顔などをぼかしたものもあるが、多くは女性の顔がはっきりと分かる状態だ。

 高まる怒りの声をうけ、ロンドン交通局の安全警備部門責任者スティーブ・バートン(Steve Burton)氏はコメントを発表。その中で「地下鉄車内での写真撮影は違法ではない。ただし写真を撮るならば、常識に従い他の乗客を尊重して行うようお願いする。写真に撮られたくない乗客を撮影することは明らかに不適切な行為だ」と述べ、不安や危険を感じている人は交通局職員か交通警察に連絡するよう促した。

 一方、問題のページに参加しているユーザーも、写真の投稿は観察的な行為であって批判目的ではなく、威嚇やいじめにはあたらないと反論。写真撮影の対象となった女性たちについて「彼女たちは愛情をもって受け入れられ、大事にされる。私たちは女性たちに地下鉄の車内での飲食を奨励しているのだ。彼女たちを小ばかにしているのではない」と主張した。

 だがページの開設者は7日、写真を投稿する人たちに悪質な行為を慎むよう求めた「行動規範」を掲載した。

 地下鉄車内で写真を撮影されたある女性は、投稿されたサラダを食べている自身の写真とそれに添えられたコメントに屈辱感を覚えたという。「ページを運営している人たちは『威嚇やいじめではない』と言っているけど、私は被害者だと感じているし、傷ついた」と、自身のブログで訴えている。(c)AFP