【3月20日 AFP】「地獄から来た鶏」とあだ名が付けられた、人間とほぼ同じ背丈の新種羽毛恐竜が、6600万年以上前の北米大陸に生息していたとする研究が、19日の米オンライン科学誌プロスワン(PLOS ONE)に発表された。

 この「アンズー・ワイリエイ(Anzu wyliei)」には、頭にめんどりのようなとさかがあり、ダチョウのように細い脚と前脚の鋭い爪、そして卵や獲物を砕くためのあごがあった。重量は200~300キロほどだったとされている。

 論文の主執筆者で米ペンシルベニア(Pennsylvania)州ピッツバーグ(Pittsburgh)にあるカーネギー自然史博物館(Carnegie Museum of Natural History)のマット・ラマンナ(Matt Lamanna)氏は、「私たちはこれを『地獄から来た鶏』と冗談まじりに呼んでいたが、結構適切だと思う」と語った。

 このたび恐竜3頭の骨の化石から、全長3.5メートル、腰までの高さ1.5メートルのこの恐竜の全容が初めて明らかになった。恐竜の名称はメソポタミア神話の怪鳥「アンズー」から採られた。