【3月5日 AFP】米ワシントンD.C.(Washington D.C.)の中心街にあるレストラン「ボルト・バーガーズ(Bolt Burgers)」では、接客係を通して食事を注文することもできるが、客の多くはタッチパネルのタブレットを使用する方を好んでいる。

 早さが売りのカジュアルレストランを利用する客の多くは、設置されている端末や、入店した際に渡される電子メニューのタブレットを利用している。

 店の経営者によると、端末の利用を好む客は予想以上に多く、こうした技術に慣れ親しんでいる若い客が、タブレットの主な利用者だという。客は迅速さを好むため、こうした店ではスピードがすべてを左右する。

 全米におよそ800店舗を構えるレストランチェーン「チリズ(Chili's)」では、テキサス(Texas)州に本社を置くジオスク(Ziosk)社製のタブレットの設置を進めている。この卓上タブレットを利用すれば、注文や支払いができるだけでなく、食事中にニュースやエンターテインメントの鑑賞もできる。

 ジオスクのマーケティング部長、ジョン・リーガル(John Regal)氏によると、客は接客係とタブレットのどちらかで注文できるが、自分のペースや食事時間をコントロールできるタブレットは客たちの間で人気が高いという。

■食事が済んだら

 急いでいて、接客係がレシートを持ってくるまで待てないという客たちは、タブレットを利用して支払いを済ませることができる。

 リーガル氏によると、タブレットは接客係の代用ではなく補完。接客係が最初の注文を受け、タブレットは追加やデザートの注文、支払いの際に利用されているという。

 卓上タブレットの設置は「他のレストランと差別化するための一つの方法であり、また、接客係は客とのやりとりにこれまでより少し時間をかけることができるようになる」とリーガル氏は説明した。

 ジオスクのライバルは、インテル(Intel)が支援するグループ「イー・ラ・カルテ(E la Carte)」だ。

 全米レストラン協会(National Restaurant Association)の調査によると、タブレットやキオスク端末の利用は拡大しているという。

 昨年10月に実施した調査では、レストランでタッチパネル式端末を利用した経験のある人は7%に過ぎなかったが、もし設置されていれば利用したいと答えた人は40%以上に上り、子ども連れの客の間ではさらに高かった。(c)AFP/Rob Lever