【2月25日 AFP】米交流サイト(SNS)大手のフェイスブック(Facebook)は、自社のユーザーに独自の電子メールサービスを広めようとしていた試みを諦めたことを認めた。

 電子メールを通じてAFPの取材に応じた同社の広報担当は、ユーザーの大半がフェイスブックの電子メールアドレスを使っていないことを理由に電子メールサービスから撤退する方針だと明らかにし、代わりに、携帯端末向けメッセージサービスの強化に注力していくと述べた。

 同社は2010年に電子メールサービスを開始。2012年にはフェイスブックユーザーのデフォルトアドレスを自社の電子メールサービスのアドレスに無断で変更し、大きな批判を受けた。

 同社の電子メールサービスは、世界最大のSNSであるフェイスブックのユーザーを取り込むことで米グーグル(Google)が提供するGメール(Gmail)に打ち勝つことを目指しているとみられていたが、フェイスブックはこれが失敗に終わったことを認めた。

「『@facebook.com』の電子メールを使用している人々には、機能変更の通知を送付します。@facebook.comのアドレスに届いたメールは今後、フェイスブック上のメッセージには行かず、アカウントでメーンとして設定されているメールアドレスに転送されます。(転送をオフに設定することもできます)」(同社広報)

 同社は数日前、携帯端末向けメッセージングサービス「WhatsApp(ワッツアップ)」を総額190億ドル(約1兆9000億円)で買収すると発表したばかり。(c)AFP