【2月20日 AFP】座って過ごす時間が長いことは、普段どれほどの運動をしているかにかかわらず、60歳以上の人にとりわけ危険である可能性があるとの研究が、19日の米学会誌「身体活動・健康ジャーナル(Journal of Physical Activity & Health)」に掲載された。

 研究によると、高齢者では、毎日の座っている時間が1時間増えるごとに「体が不自由になる」危険性が倍増した。米ノースウエスタン大学(Northwestern University)の研究チームは、たとえば、「65歳の女性が2人いるとして、1人は1日12時間座っていて、もう1人は1日13時間座っているとすると、体が不自由になる危険性は後者の方が50%高かった」と説明した。

 なお、体が不自由になることとは、食事や衣服の着用、入浴、ベッドからの出入り、部屋を横断するなどの基本的な活動が制限されることと定義された。研究は、米全国健康・栄養調査(National Health and Nutrition Examination SurveyNHANES)に参加した60歳以上の2286人から集められたデータに基づいたもの。

 研究チームを率いたノースウエスタン大のドロシー・ダンロップ(Dorothy Dunlop)氏は「高齢者は、どれほどの運動をしているかにかかわらず、テレビの前であれコンピューターの前であれ、座っている時間を減らす必要がある」と述べた。(c)AFP